動画製作プロジェクト、第1弾ができました!
適正かつタイムリーな情報公開の一環として、「動画による情報公開」をスタートいたしました。
その「公開」第1弾となる動画が2020年2月25日(火)に公開と相成りましたので、こちらでもお披露目させていただきます。
この動画は「エージェントグロー 一問一答 〜 採用面接編 〜」と題し、面接や採用に関しての皆さまからの疑問にお答えする動画シリーズの第1弾です。
今回は「エージェントグローの面接ってどれくらい時間がかかるんですか?」という疑問にお答えしています。
チャンネル登録もお願いします!
さて、「動画シリーズの第1弾」という一文をご覧になってお気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、このシリーズは全25回を予定1)【今後公開を予定しているタイトルの例(いずれも仮)】
・面接時の服装はどうすればいい?
・面接の場でお金の話とか聞いても良い?
・エージェントグローではどんな人財を求めているの?
・転職回数が多いんだけど応募してもいい?
・内定辞退したいとき電話とか来社して伝えないとダメ?
・一度不合格になったらもう二度と応募できないの?
・面接日に急用で行けなくなったらどうすればいい?
・管理職やりたいんだけど入社後すぐになれる?
・履歴書とかは手書きじゃないとだめ?
・入社時期が結構先になりそうなんだけど応募してもいい?しており、すでに収録自体は終了いたしております。
また、「エージェントグローの営業の流れ」2)撮影と粗編集は終わっていて、あとは内部フィードバック事項を反映すれば公開できる段階ですや「エージェントグロー創業秘話」3)収録自体は終わっていて編集に頭を抱えている段階ですといった別シリーズの動画4)まだ表に出せる段階ではないですが、8本ほどネタがあったりしますの製作も進行中です。
これらの動画は定期的に株式会社エージェントグローのYoutubeチャンネルに公開していきます5)現時点でいくつか動画がアップされていますよ!ので、ぜひ皆さまお誘い合わせの上チャンネル登録をお願いいたします!
プロを頼れば良いものはできるけども……
一般的に動画製作におけるハードルは決して低いものではなく、ちゃんとしたものを作ろうとすれば機材もそれなりのものが必要です。
そもそも制作担当者がいないなんてのもよくある話ですね。
仮に制作担当者や機材がなんとかなったとしても、ノウハウのない状況ではその成果物もビミョーになりがちなわけで……。
それなりの費用と時間を費やして、動画製作のプロにお願いするのがベター……って結論になることがほとんどじゃないかなとおもいます。
エージェントグローでもさまざまな動画をプロにお願いしてきたわけですが、「プロの力」を目の当たりにすると、「やっぱりプロにお願いすると、いいものができるなぁ」とひしひしと感じます。
タイムリーな情報公開を前提とすると……
「プロにお願いする」となればそこそこのお値段はしますし、製作期間もそれなりにかかります。
「○○の動画が作りたい」と伝えれば自動的にできあがるってわけでもないので、数度の打ち合わせを経てイメージを共有するなど、発注者側としてもそれなりの覚悟が必要となります。
そのような状況を加味していくと、必然的に「ここぞ!」という場面でプロに頼る……という形に落ち着きがちです。
「ここぞ!」という場面などそんなに頻繁に訪れるわけがないので、動画を作る機会は少なくなりがちです。
が、「動画のパワーはグレートなので、もっと気軽にいろいろ創れたらなぁ……」などと思うこともしばしばな訳で、そのあたりの折り合いをうまいこと付けられればもっとハッピーなエブリデーがウェルカムするわけです。
というわけでやってみました
そんな思いを胸に秘め、「ものは試し」6)少なくとも製作担当としてはこんな心境でしたで話が進んだのが冒頭でご紹介したアレなわけです。
成果物だけ紹介しても面白くないので、あの動画ができるまでのお話をザックリとご紹介してみよう!……というのがこの記事の趣旨(本題)です。
ここからは実際に製作に使った資料やプロジェクトデータなどの資料を交えつつ、実際に私たちが行った流れに沿っていろいろ書いていきたいと思います。
これから動画作成を始めようと思っている方や何度か動画製作にチャレンジしたけど上手く行かなかった方などなど、誰かのお役に立てたら……いいなぁ……。
フェーズ #0:まずは大前提なんですけども……
今回の動画製作プロジェクトを進行するにあたり、いくつかの「決めごと」を定めました。……ボクの心の中で。
まずは、それをご紹介したいと思います。
- ひとつ、可能な限り手持ちの機材で完結すべし
- ひとつ、特にシリーズものは最小の労力で製作できるよう留意すべし
- ひとつ、今自分たちにできる最高のクオリティを目指すべし
「可能な限り手持ちの機材で完結すべし」の腹の内
このプロジェクト、ぶっちゃけかなりのチャレンジ企画です。
エージェントグローには広報担当の専任者もいませんし、プロダクションレベルの動画製作ノウハウを持ってる人もいません7)たぶん。ある意味「片手間」で製作を行い、プロジェクトスタート時点では上手く行くかどうかも不透明でした。
そのような背景もあり、ひとまずお試しとして「個人持ちの機材等を使ってどれだけのものが創れるのか」というアプローチで進めることにしたんですよね。できることが分かってから会社として何を導入するかを考えれば、お金も時間も無駄にならないですし。
幸いにして(?)私自身が創作系の趣味を持っていた8)音楽関係の方面なので、あまり動画とは関係ない趣味ですこともあり、ハード/ソフト両面において動画製作に使える機材はある程度揃っていましたし。9)欲しかった機材があったのでちょっと買い足したのはありますが
「特にシリーズものは最小の労力で製作できるよう留意すべし」の腹の内
途中で何か問題が発生したり方針転換などがなければ、ある程度コンスタントに製作していくことが分かっていたので、1動画あたりの製作にかかる時間をいかに最小化するかというのも課題としてありました。
特にこの記事冒頭でご紹介した「一問一答」は、今回の「採用面接編」だけでも64本のネタが考案されていた10)そこから内部検討を経て25本に絞られたのですので、効率化は最大関心事といっても過言ではなかったのです。
ついでに言えば動画製作だけに時間を使うわけにも行かない11)ボクが対応すべき重要度や緊急度の高いタスクはいっぱいありますので、そういう意味でも楽に動画を創れるようになっていなければならなかったんですよね。
……といっても、そのためのノウハウがあったわけではありません。
試行錯誤は多少なりとも発生しましたが、「準備段階でできるだけ具体的に作り込む」のと「パーツの組み合わせで動画を作る(テンプレ化)」の2点を軸に進めていったらそこはかとなく良い感じになりましたね。
「今自分たちにできる最高のクオリティを目指すべし」の腹の内
プロには劣るのは分かっているにせよ、それに甘んじるのはなんか違うよね……と。
創ったからにはいろいろな人に見ていただきたいわけで、せっかく見てくださった方ががっかりするようなクオリティのものをリリースするのは失礼だなと。
……ってことで、「今の自分にできる最高のクオリティを実現する」ってのは心にいつもありましたね。
もちろんいろいろな制約12)時間やスキル、ノウハウといったものですねがある中での製作なので、まったく妥協しなかったというわけではありません。
が、「”今の時点で”ボクにできるのはこれが限界」と胸をはって(?)言えるレベルだけは死守しました。
フェーズ #1:企画立案
闇雲に「レッツ!チャレンジ!」しても碌なことにはならないのは分かっていたので、まずは企画立案からのスタートです。
「会社の課題」だったり「同じことを何度も繰り返していること」といった「なんとかしたいこと」を軸に、下記のようなポイントを軸に考える……って感じで進めてみました。
- なぜこの動画を創るのか
- 誰に向けての動画なのか
- 動画を見た人がどうなることを期待するものなのか
その課程で「これは動画にするのが難しいな」とか「動画以外の手段でやった方が効果的だな」といったものも見えてくるので、「これぞ!」ってヤツだけをピックアップしてネタ帳(?)に整理しておくといいですね。
ボクの場合、「今の会社でなんとかしたいこと」そのものはある程度普段から考えてますし、他の人からいろいろな話を聞いたりしているので……。
「動画製作」というカテゴリにおいてはこのフェーズをじっくりとはやっていません。
とはいえ、通常はあまり深く整理することもないところかと思うので、「ちゃんと考えられていないかも」って不安があるならやっといた方が無難だと思います。
フェーズ #2:シナリオ/コンテ製作
ネタのタネができたら、それをベースにシナリオ/コンテを作ります。
絵心があれば絵コンテにした方がわかりやすいのですが、残念ながらボクの絵心は前前前世に置き忘れてきてしまったので……
下記のような感じで「テキストベースのシナリオ(台本)」を書くことにしました。13)この画像には動画3シリーズ分のシナリオが写っています。
ひとつシナリオを作るのに、ボクの場合は1時間から1時間半程度……といったところでしょうか。通常はもっと沢山の時間がかかるかと思います。
ところで、「シナリオ/コンテをどこまで作り込むべきか」というのは、だいぶ気になるポイントですよね。
ボク個人が実際に製作してみての感覚で言えば、「監督/製作進行役14)動画製作において中心となる旗振り役のような人の意が具体的イメージを掴めるレベル」15)頭の中で実際の製作風景がシミュレートできていたり完成した動画が再生できる程度であれば最低限支障なく進められるかと思います。
まあ、いろいろ大変なフェーズではありますが、ここまで整理できればいよいよ実製作に入れます!
与太話:「シナリオ/コンテをどこまで作り込むべきか」について、もうちょい詳しく
もうちょっと具体的に書いておきますと……。
創る動画の種類——インタビューなのか、対談なのか、解説なのかなどにもよるものの、大体下記のような情報がまとめられているとどんなケースでもスムーズに進行できるかと思います。
- 企画立案時に固めた情報16)理由/目的、視聴ターゲット、視聴後に期待すること etc……
- 出演予定者
- 撮影予定場所
- 大まかな撮影スケジュール
- 大まかな使用機材と配置プラン
- 大枠の流れ
- 各シーンごとの内容と尺
- 撮影時における留意事項など
当然のことながら出演予定者には事前に打診して、スケジュールは抑えておきましょう。撮影場所は可能な限り事前に下見しておくとスムーズです。17)そもそも撮影できないとか、時間帯の制限があるとか、何かあるかもなので
与太話:撮影当日は思った以上にバタバタするよ
撮影当日は
- 移動
- 機材設営/撤収
- 進行説明(複数回)
- リハーサル(複数テイク)
- 本番(複数テイク)
- 収録物チェック(複数回)
- 休憩(複数回)
- 「待ち」18)例えば緊急車両のサイレンや町内放送等が鳴り終わるのを待つとか……
などいろいろとやることがあります。
撮影スケジュールを検討するときは、間違っても「本番一発オッケー」だけを前提として組み立てないように注意しませぅ。
個人的な経験則で言えば「動画尺の60倍程度の撮影時間19)3分の動画なら3時間程度かかる」……って感覚でいればまず間違いないと思います20)もちろん特殊な撮影をするなら当てはまらないかと思いますが……し、予備日を設けておくと精神的に楽になれます。
出演者 and/or 製作(撮影)側が不慣れな場合は、「動画尺の100倍程度の撮影時間21)3分の動画なら5時間」をみておくと安心です。22)逆にこのレンジで収まらない場合は、何か不足しているものがないかチェックした方がいいかも
フェーズ #3:収録
作成したシナリオ/コンテに基づいて、粛々と映像/音声素材を収録していくフェーズがこちら。
……一番楽しいフェーズだよね(ボソッ
ボク個人がワンオペで収録するときの経験則ベースで言えば、映像よりも音声の方が収録が難しく動画の質に大きな影響を与えます。
要は「綺麗な映像」や「カッコイイ映像」よりも「聞き取りやすい音声」23)環境を整えれば意外とカメラ内蔵のマイクでも綺麗に録れたりしますが、別途マイクがあった方がいい音で録れる確率が上がりますを意識した方が、最終的な動画がそれっぽくなりやすいですよ〜……って話ですね。
もちろん「映像も音声も最高!」ってのが一番理想ですし、いずれもある一定程度のクオリティは必要ではありますが……。
撮影中は「どの範囲が映るのか」とか「どういう動きをしたら、良い感じの画になるのか」といったことを話しつつ、素材としてのクオリティを上げていきました。
与太話:撮影風景はこんな感じでした
ちなみに実際の撮影風景については、シャッチョサンのTwitterで紹介されているので引用します。
こちらは室内(東京オフィス内)での撮影風景。
インタビュー動画の撮影をしてます? pic.twitter.com/6uWef2e1nH
— 河井智也@採用/教育好きなエンジニア社長 (@kawai_tomoya_ag) February 22, 2020
お外での撮影の風景はこんな感じ。バックの中には撮影機材がぎっしりです。
本日も動画撮影しました?
社員や求職者の皆さんにエージェントグローを知ってもらうための動画を作ってます。
動画撮影って楽しいですね? pic.twitter.com/Jf3WN4tpRb— 河井智也@採用/教育好きなエンジニア社長 (@kawai_tomoya_ag) February 23, 2020
与太話:最初はみんな緊張するよね〜
よほど撮影されることに慣れていない限り、最初はみんな緊張します。24)撮影終了時点まで緊張していたとしても不思議ではありません
どれくらいで慣れるかは人それぞれで、「良い感じに慣れてきたなー」と思っても5分休憩したら緊張感が戻ってしまった……なんてものあたり前にあるわけです。
緊張度が高ければ高いほど、セリフを噛んだりシナリオが飛んでしまって頭真っ白になったりするのは極めて「普通」のことなので……。
「余裕を持って時間をみとけ」ってのは、そういうアレもあるのです。
そんなときに「監督/製作進行役」や「演者」など、その場にいる人みんなが協力して良い感じの空気を作っていけると良いですね。
与太話:撮影の順番をコントロールするという選択肢
「心理的ハードルの低いシーンから撮影する」ってのも、緊張感を和らげて良い動画を作りやすくするポイントになるかもしれません。
例えば「AGの営業の流れ」動画では、「映像素材(音声は使わない動画)」から収録しましたね。
この時は「あたかも会議しているっぽいシーン」を複数のカットで収録したのですが、音声を使わないのを良いことに「自分の趣味とか好きなことについて雑談してください25)サッカーの話とか料理の話とか、旅行に行ったときの話とかが飛び交ってました」とお願いしました。
実際の映像は動画が公開されたら見てみていただければと思いますが、他のシーンよりも表情が柔らかで良い感じに録れたのではないかと思います。26)もちろん出演者の皆さまのお力添えのおかげであって、ボクのアレではないですよ?
あとは、「勢いのあるシーンから撮影する」ってのもアリかも。
例えば本エントリ冒頭の「一問一答」の動画では、タイトルコール27)「エージェントグロー!一問一答!採用面接編!」って言ってるところが一番勢いがあったのでそこからの収録スタートでしたね。28)もっとも、この動画も出演者がゴイスーなので、ボクが何かやる必要もなかったんですけどね
まあ、こういったのをいろいろ考えながら進行するのも「監督/製作進行役」が担うべきものだと思うので、任命された人は頑張ってください。
与太話:使用機材のご紹介(ハードウェア編)
動画製作に使用した機材は、すべて個人でも入手可能29)ここではお値段についての言及は避けるものとするなものです。
「このレベルの動画で良ければ、こんな機材があれば間違いなく作れるよ」的なリストを、参考までに(?)まとめておこうと思います。
なお、下記は主要機材のみの列挙であり、細かい物品(SDカードとか)については省略しています。また、下記の機材はボクの趣味が存分に反映されているので、真に受けないでください。
カテゴリ | 型番名/製品名など | 備考 |
---|---|---|
カメラ (メイン) |
SONY α6000 |
いわゆるDSLR |
カメラ (サブ、外録り用) |
DJI OSMO Action |
いわゆるアクションカメラ |
レンズ (メインカメラ用) |
SONY SEL24F18Z |
Eマウント、APS-C、単焦点レンズ |
ガンマイク (メインカメラ用) |
SONY ECM-GZ1M |
マルチインタフェースシューに付ける |
ラベリアマイク | TASCAM DR-10L |
いわゆるピンマイク |
三脚 (メインカメラ用) |
Manfrotto MKCOMPACTACN-RD |
アルミ三脚 |
3Way 自撮り棒 (サブカメラ用) |
HAKUBA AMZGGP3WBK |
Amazon限定らしい |
フライホイールスライダー | Neewer 10094850 |
スムーズにスライド動画を録れるヤツ |
三脚ボールヘッド | Neewer 10093792 |
スライダーに取り付けるときとかにあると便利だった |
照明キット | Neewer 10095328 |
LEDライト×2、スタンド×2、バッテリー×2などがセットになったヤツ |
オーディオインターフェース | Antelope Audio Discrete 4 |
ナレーション撮り用 |
コンデンサマイク | Antelope Audio Edge Duo |
ナレーション撮り用 (Berlin 47 FTのエミュレーションを使用) |
ポップガード | KAOTICA EYEBALL |
ナレーション撮り用 |
モニターヘッドフォン (メイン) |
Yamaha HPH-MT8 |
編集・ナレーション撮り用 |
モニターヘッドフォン (サブ) |
SONY MDR-CD900ST |
ナレーション撮り用 |
フェーズ #4:編集
さあ、問題はここからだ……。
手元にある膨大な量のファイル30)例えば本エントリ冒頭の動画の場合、全部で60GBほどになりましたをうまいこと組み合わせて、「動画」という形にしなければなりません。
今手元にあるのは単なる「素材」ですので、そのままでは使い物にならないですからね。
……まあ「使い物にならない」ってのは言い過ぎとしても、それぞれの素材に一手間かけてあげるとより良いものが作れるんですよね。
やることをリスト化すると、下記のような感じになるかな?
- 使用素材の選定
- カット割りの決定
- 不要シーンのカット
- タイトル入れ
- テロップ入れ
- 効果音入れ
- 音声のノイズ消し
- 音質調整(EQなど)
- 音量調整
- 追加の素材作成(静止画など)
- トランジション設定
本エントリ冒頭でご紹介している動画の場合は、下記の3つのパートに分かれています。
- タイトルコール部分(共通部品)
- 動画内容説明部分(共通部品)
- 質問と回答部分
それぞれのパートごとにプロジェクトを分割して31)場合によっては音声を別途処理した上で組み合わせて、各パートごとに良い感じに作っていけばOK!
このエントリ冒頭の動画を作るのに掛かったのはおよそ8時間ほどですが、その時間の大半は素材作りに費やしています。
「一度作ってしまったら終わり!」な作業なので、今後は1動画あたりおよそ1〜2時間程度あれば余裕で完成まで持って行けるかな……ってイメージでいます。
与太話:編集中のヒトコマ 〜 Premiere Pro編 〜
今回の動画編集において、その中核を担ってくれたのがAdobe社のPremiere Pro!
例えばタイトルコール部分では、動画や音声を下記のような感じで組み合わせつつ編集しています。
トラック構成のところをアップにするとこんな感じ。
V1が映像32)後述の通り、After Effectsのアレになってますで、A1がカメラ音声(未使用)。A2がラベリアマイク(ピンマイク)音声にエフェクトかけたヤーツでA3〜A5がSE(効果音)やBGM……ってかんじ。
質問と回答部分については、カメラ2台分の映像と音声、SE(効果音)、静止画素材がムダにいろいろ入ってるのもあって、もうちょっとだけ複雑な感じになってます。
編集って観点で言えば……。
映像の補正については「Lumetriカラー」、音声の補正のうち簡易な補正については「エッセンシャルサウンド」と、Premiere Proの標準機能を使って時短しています。
与太話:Adobe Premiere Proで複数の音声ファイルを同期させるのは簡単!
「映像はカメラ1のヤツを使いたいけど、音声はラベリアマイク(ピンマイク)のを使いたい」みたいなことって希によくあるんですよね。
「カメラの映像に合わせてマイクで収録した音声ファイルの位置を微調整して」みたいな苦行をやらなくても、運が良ければ一発で同期してくれる機能がAdobe Premiere Proにはあるんです!
下記のように同期させたい音声ファイルを選択して右クリックし、コンテキストメニューから「同期」を選択するだけ。
こんなダイアログが出てくるので「オーディオ」を選択して「OK」をポチッとすると、良い感じに合わせてくれます。運が良ければ。
先ほどから「運が良ければ」と連呼してますが、音声の状況によってはこれが使えないことがありましてですね……。
その場合は自分の目と耳と音声の波形を参考に、チマチマ微調整するハメになります。
そうなるとすごく哀しい気持ちになりますので、機会があれば体験してみてください。
与太話:タイトルはAdobe After Effectsで!
タイトル部分でデカデカと表示されている文字。あれ、ビミョーにアニメーションしているんですよね。
あの部分は、Premiere ProではなくてAfter Effectsっていう別なソフトでチマチマ動かして作りました。
この画像は縮小されているので見にくいかもしれませんが、表示位置やタイミング、大きさや不透明度といったパラメーターをチマチマ指定しながら、それっぽく見えるように作ってみました。
これを前述のとおりPremiere Proに組み込んで、SE(効果音)やBGMなんかを付けている……って感じですね。
与太話:タイトルコールの音声にも彩りを
タイトルコール部分と言えば、音声にもちょっとこだわってます。
元素材の動画では普通にタイトルを読み上げていただいたのですが、これがちょっと味気なく感じたんですよね。
……ってことで、動画素材から音声を抜き出してCubase Pro 10.533)音楽製作用のソフト、いわゆるDAWに読み込み、タイトルのパーツごとにトラックを分けインサートエフェクトで処理し、リバーブ34)残響音を作るエフェクトとディレイ35)「あれ 声が 遅れて聞こえてくるよ」のアレをセンドエフェクトでかけてます。
ちなみにインサートとセンドの各エフェクトはこんな感じ。
参考までに、使ってるエフェクトリストは下記の通り。
- Steinberg/Gate(Cubase Pro 10.5標準搭載)
- iZotope/Neutron 3
- Waves/L3 MultiMaximizer
- FabFilter/Pro-Q3
- iZotope(Exponential Audio)/Nimbus
- Waves/H-Delay
- Steinberg/Brickwall Limiter(Cubase Pro 10.5標準搭載)
与太話:タイトルの後ろで流れているBGMもサクッと作ってみました
タイトルの後ろで「よぉ〜っ!」とかポンポン鳴ってるヤツがあると思うんですけども、あのBGMも今回の動画製作の過程でさっくり作ってみました。
毎度おなじみCubase Pro 10.5にインストゥルメンタルトラックを2つを追加&KONTAKT 536)いわゆるサンプラー音源を立ち上げてます。
KONTAKT 5ではこんなこともあろうかと買ってあった「KABUKI & NOH PERCUSSION 96k MASTER EDITION」って音源を読み込んでいます。
チマチマとピアノロールで打ち込んで37)動画編集の時にキーボードとかがなかったので致し方なく……それっぽいBGMを作ったわけですね。
ちなみに別途エフェクトトラックも1つ作ってあって、リバーブ38)残響音を作るエフェクトをアサインしています。
インストゥルメンタルトラックのセンドでエフェクトトラックを指定している感じですね。
参考までに、使ってるエフェクトリストは下記の通り。
- iZotope/Neutron 3
- Waves/L3 MultiMaximizer
- Waves/H-Reverb
与太話:使用機材のご紹介(ソフトウェア/サービス編)
前述の通り、動画製作に使用した機材はすべて個人でも入手可能39)ここではお値段についての言及は避けるものとするなものです。
「このレベルの動画で良ければ、こんな機材があれば間違いなく作れるよ」的なリストを、参考までに(?)まとめておこうと思います。
なお、下記は主要機材のみの列挙であり、細かいやつについては省略しています。また、下記の機材はボクの趣味が存分に反映されているので、真に受けないでください。
カテゴリ | サービス名/製品名など | 備考 |
---|---|---|
動画編集ソフト | Adobe Premiere Pro 2020 |
メインとなる編集ソフト |
動画編集ソフト | Adobe After Effects 2020 |
タイトル部分で使用 |
音楽製作ソフト | Steinberg Cubase Pro 10.5 |
ちょっと凝った音声加工やBGM作成に使用 (搭載の標準プラグインも音声補正で使用) |
静止画素材 | Adobe Adobe Stock |
質問と回答部分で使ってる静止画素材 |
フォント | KSW新豪龍N | 毛筆フォント、タイトルで使用 |
フォント | BIZ UDPゴシック | ユニバーサルフォント、テロップで使用 |
エフェクト | iZotope Neutron 3 |
AIミキシングプラグイン、音声補正などで使用 |
エフェクト | Waves L3 MultiMaximizer |
マルチバンドリミッター、音声補正などで使用 |
エフェクト | FabFilter Pro-Q3 |
EQ、音声補正などで使用 |
エフェクト | iZotope(Exponential Audio) Nimbus |
リバーブ、タイトルコールで使用 |
エフェクト | Waves H-Delay |
ディレイ、タイトルコールで使用 |
エフェクト | Waves H-Reverb |
リバーブ、BGM作成で使用 |
音源 | Native-Instruments KONTAKT 5 |
サンプラー、BGM作成で使用 |
音源 | Sonica Instruments KABUKI & NOH PERCUSSION 96k MASTER EDITION |
歌舞伎&能系音源、BGM作成で使用 |
フェーズ #5:完成!
編集も終わってパーツができたら、あとはそれらを繋げて1つの動画にするだけ!
そのままPremiere Proでやっちゃっても良いのですが……。
会社としてOpen 8社のVIDEO BRAINというサービスを契約しているので、繋げるのはそちらでやっています。素材管理もしやすいので。
一応補足しておくと、今後「一問一答」シリーズを作るときは、上記画像の「3:テキストカット」って部分だけを差し替えれば良い感じになるようになってます。
で、ちゃんと繋がったら書き出して、内部レビューにかけて……。
特に問題なければ、Youtubeにアップ40)タイトルやら説明文やらどうするかとか、考えることはあるにはありますが……して作業終了!
やったー!
タイムリーに適正な情報公開を推し進めていくために
そんなこんなで本エントリ冒頭に掲載している動画ができあがりました。
この「一問一答」シリーズの他にも、エージェントグローにまつわるさまざまな情報提供をおこなえるよう、さまざまな動画の製作が企画されています。
これまでのコーポレート/採用サイトや社長ブログ、会社ブログなどに加え、動画という形でも続々と情報発信をしていきますので……。
エージェントグローのYoutubeチャンネルへの登録も、ぜひぜひご検討ください!
注訳はこちら
↑1 | 【今後公開を予定しているタイトルの例(いずれも仮)】 ・面接時の服装はどうすればいい? ・面接の場でお金の話とか聞いても良い? ・エージェントグローではどんな人財を求めているの? ・転職回数が多いんだけど応募してもいい? ・内定辞退したいとき電話とか来社して伝えないとダメ? ・一度不合格になったらもう二度と応募できないの? ・面接日に急用で行けなくなったらどうすればいい? ・管理職やりたいんだけど入社後すぐになれる? ・履歴書とかは手書きじゃないとだめ? ・入社時期が結構先になりそうなんだけど応募してもいい? |
---|---|
↑2 | 撮影と粗編集は終わっていて、あとは内部フィードバック事項を反映すれば公開できる段階です |
↑3 | 収録自体は終わっていて編集に頭を抱えている段階です |
↑4 | まだ表に出せる段階ではないですが、8本ほどネタがあったりします |
↑5 | 現時点でいくつか動画がアップされていますよ! |
↑6 | 少なくとも製作担当としてはこんな心境でした |
↑7 | たぶん |
↑8 | 音楽関係の方面なので、あまり動画とは関係ない趣味です |
↑9 | 欲しかった機材があったのでちょっと買い足したのはありますが |
↑10 | そこから内部検討を経て25本に絞られたのです |
↑11 | ボクが対応すべき重要度や緊急度の高いタスクはいっぱいあります |
↑12 | 時間やスキル、ノウハウといったものですね |
↑13 | この画像には動画3シリーズ分のシナリオが写っています |
↑14 | 動画製作において中心となる旗振り役のような人の意 |
↑15 | 頭の中で実際の製作風景がシミュレートできていたり完成した動画が再生できる程度 |
↑16 | 理由/目的、視聴ターゲット、視聴後に期待すること etc…… |
↑17 | そもそも撮影できないとか、時間帯の制限があるとか、何かあるかもなので |
↑18 | 例えば緊急車両のサイレンや町内放送等が鳴り終わるのを待つとか…… |
↑19 | 3分の動画なら3時間程度 |
↑20 | もちろん特殊な撮影をするなら当てはまらないかと思いますが…… |
↑21 | 3分の動画なら5時間 |
↑22 | 逆にこのレンジで収まらない場合は、何か不足しているものがないかチェックした方がいいかも |
↑23 | 環境を整えれば意外とカメラ内蔵のマイクでも綺麗に録れたりしますが、別途マイクがあった方がいい音で録れる確率が上がります |
↑24 | 撮影終了時点まで緊張していたとしても不思議ではありません |
↑25 | サッカーの話とか料理の話とか、旅行に行ったときの話とかが飛び交ってました |
↑26 | もちろん出演者の皆さまのお力添えのおかげであって、ボクのアレではないですよ? |
↑27 | 「エージェントグロー!一問一答!採用面接編!」って言ってるところ |
↑28 | もっとも、この動画も出演者がゴイスーなので、ボクが何かやる必要もなかったんですけどね |
↑29, ↑39 | ここではお値段についての言及は避けるものとする |
↑30 | 例えば本エントリ冒頭の動画の場合、全部で60GBほどになりました |
↑31 | 場合によっては音声を別途処理した上で組み合わせて |
↑32 | 後述の通り、After Effectsのアレになってます |
↑33 | 音楽製作用のソフト、いわゆるDAW |
↑34, ↑38 | 残響音を作るエフェクト |
↑35 | 「あれ 声が 遅れて聞こえてくるよ」のアレ |
↑36 | いわゆるサンプラー音源 |
↑37 | 動画編集の時にキーボードとかがなかったので致し方なく…… |
↑40 | タイトルやら説明文やらどうするかとか、考えることはあるにはありますが…… |