SESエンジニアが退職する理由とは?離職が増える原因と人事・経営が取るべき対策

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SESエンジニアが退職する理由とは?離職が増える原因と人事・経営が取るべき対策

SESエンジニアの退職は、個人の問題ではなく企業構造の課題が原因であるケースが少なくありません。退職が続けば採用コストの増大や取引先評価の低下にもつながります。

そこで本記事では、SESエンジニアが退職を決意する理由と、離職が増える構造的原因、そして人事・経営が取るべき具体的な対策を解説します。

本記事をお読みいただくことで、人事・経営が今すぐ取り組むべき具体的な退職防止策を体系的に理解できますので、是非とも最後までお読みください。

SESエンジニアが退職を決意する主な理由

SESエンジニアの退職理由は一つではありませんが、多くの場合は「将来が見えない」「会社が自分を見ていない」という不安に集約されます。下記はよくあるSESエンジニアの退職理由です。

  1. 案件内容・スキルアップへの不満
  2. 給与・評価制度への不信感
  3. 客先常駐による孤立感
  4. 労働時間・残業・現場トラブル

ここでは現場でよく聞かれる各退職理由について説明します。

案件内容・スキルアップへの不満

SESエンジニアが最も不満を感じやすいのが、案件内容とキャリアプランとスキルアップの乖離です。

「希望していない技術領域に長期間アサインされる」「単純作業ばかりで成長実感がない」といった状況が続くと、将来の市場価値に不安を抱くようになります。

営業都合で案件が決まり、本人のキャリア志向が反映されない状態が続くと、転職によって環境を変えようと考えるのは自然な流れです。

給与・評価制度への不信感

給与や評価制度が不透明であることも、退職理由として非常に多く見られます。

「評価基準が分からない」「単価が上がっても給与に反映されない」といった不満は、会社への不信感につながります。

特にSESでは、客先評価・社内評価・営業評価が混在しやすく、評価の根拠が説明されないまま昇給が見送られると、エンジニアは将来性を感じられなくなります。

客先常駐による孤立感

客先常駐が長期化すると、エンジニアは自社との接点が減り、孤立感を抱きやすくなります。

現場では客先社員として扱われ、社内では情報共有や相談の機会が少ない状態が続くと、「自分はこの会社に必要とされているのか」という疑問が生まれます。

この心理的な距離が、退職を後押しする要因となることは少なくありません。

労働時間・残業・現場トラブル

長時間労働や突発的なトラブル対応も、SES退職の大きな要因です。特に、残業が多い現場や人手不足の案件では、心身の負担が蓄積しやすくなります。

客先都合で業務量が増えても、SES企業側のフォローが不十分だと、「守ってもらえない会社」という印象を持たれ、退職やトラブルに発展するケースもあります。

退職が続くSES企業に共通する構造的課題

SESエンジニアの退職が続く企業では、個人の不満以前に「組織構造そのもの」に問題を抱えているケースが少なくありません。具体的には下記のような課題があげられます。

  1. 営業・人事・現場の情報分断
  2. エンジニア任せのキャリア設計
  3. 評価体系への不満

ここでは、退職を招きやすいSES企業に共通する構造的な課題を整理します。

営業・人事・現場の情報分断

SES企業では、営業・人事・現場がそれぞれ独立して機能していることが多く、情報が十分に共有されていないケースが目立ちます。営業は案件条件や稼働状況を把握していても、現場での業務負荷や人間関係までは把握しきれていません。

一方、人事は評価や制度運用を担っていても、日々の実務状況やストレス要因を把握する機会が限られています。この情報分断により、エンジニアの不満や限界サインが経営層に届かず、問題が表面化したときには「退職」という形で噴出します。

結果として、対処が常に後手に回る構造が生まれてしまいます。

エンジニア任せのキャリア設計

「キャリアは本人が考えるもの」というスタンスも、SES企業で退職が続く大きな要因です。

明確なキャリアパスやスキルロードマップが示されないまま、案件が決まり、経験が積み重なっていくと、エンジニアは将来像を描けなくなります。特に若手エンジニアほど、「この案件を続けて成長につながるのか」「次に何ができるようになるのか」が見えない状態に不安を感じます。

企業側がキャリア設計に関与せず、本人任せにしてしまうと、より成長環境が整った企業へ転職する選択肢を選びやすくなります。

評価体系への不満

評価体系が不透明、あるいは現場実態を反映していないことも、SESエンジニアの不満を高める要因です。評価基準が曖昧で、「何を頑張れば評価されるのか分からない」状態が続くと、努力と成果が結びつきません。

また、客先評価が十分に反映されない、評価結果のフィードバックが形式的といった運用も、納得感を損ないます。

評価に対する不満は給与や単価への不信感につながりやすく、最終的には「この会社にいても報われない」という認識を生み、退職を後押しする結果となります。

SESエンジニアの退職が会社にもたらすリスク

SESエンジニアの退職は、単なる人員の入れ替わりではありません。退職が常態化している企業ほど、目に見えにくいリスクが積み重なっている点に注意が必要です。

  1. 採用コスト・教育コストの増大
  2. 取引先からの評価低下
  3. 採用ブランディングへの悪影響

ここでは、各リスクについて整理していきます。

採用コスト・教育コストの増大

エンジニアが退職するたびに、企業は新たな採用コストを負担することになります。求人広告費、人材紹介手数料、採用担当者の工数など、1名あたりの採用単価は年々上昇しています。

さらに、入社後には教育やオンボーディングに時間とコストがかかり、即戦力として稼働するまでに一定の空白期間が生じます。

SESでは稼働率が売上に直結するため、退職による空席期間はそのまま機会損失となります。退職が繰り返されると、採用と教育にコストを投じ続ける非効率な経営体質に陥り、利益率を圧迫する要因となります。

取引先からの評価低下

エンジニアの定着率は、取引先からの評価にも大きく影響します。現場で担当者が頻繁に変わると、業務の引き継ぎや品質維持が難しくなり、取引先に不安を与えます。

「人が定着しないSES企業」という印象が定着すると、継続案件の見直しや条件交渉の不利化につながる可能性もあります。

場合によっては、新規案件の紹介が減少するなど、営業活動全体に悪影響を及ぼすリスクも無視できません。

採用ブランディングへの悪影響

退職が多い企業は、採用市場においても不利な立場に置かれます。口コミサイトやSNSを通じて、労働環境や評価制度への不満が可視化されると、「離職率が高い会社」というイメージが形成されやすくなります。

その結果、応募数の減少やミスマッチ採用が増え、さらに退職が増えるという悪循環に陥ります。採用ブランディングは短期間で改善できるものではなく、日常的な定着施策の積み重ねが重要となります。

SES企業の人事・経営が取るべき退職防止策

SESエンジニアの退職を防ぐためには、個別対応だけでなく、制度と運用の両面から仕組みを整えることが重要です。

  1. キャリアパス・案件選択の透明化
  2. エンジニアとの接点を意図的に増やす
  3. 評価・単価・給与の関係を明確にする

ここでは、人事・経営が主体となって取り組むべき実践的な退職防止策を紹介します。

キャリアパス・案件選択の透明化

退職防止の第一歩は、キャリアパスと案件選択の基準を明確にすることです。

「どのスキルを身につければ、次にどんな案件に挑戦できるのか」「その先にどのような役割やポジションがあるのか」を可視化することで、エンジニアは将来像を描きやすくなります。

また、案件アサイン時には営業都合だけで決めるのではなく、本人の志向や中長期のキャリア方針を踏まえた説明が不可欠です。選択理由を丁寧に共有することで、納得感が生まれ、受動的な不満を抑える効果が期待できます。

エンジニアとの接点を意図的に増やす

客先常駐が前提のSESでは、意識的にエンジニアとの接点を設けなければ、関係性は希薄になりがちです。

必要に応じて、定期的な1on1ミーティングやフォロー面談を実施し、業務状況や不安、キャリアの悩みを吸い上げる仕組みを作ることが重要です。

特に、問題が起きてから面談するのではなく、何も問題がなさそうな時期にも継続的に対話することが、信頼関係の構築につながります。

評価・単価・給与の関係を明確にする

評価制度に対する不満は、退職理由として非常に多く見られます。そのため、評価結果がどのように単価や給与に反映されるのかを、できる限り具体的に示すことが重要です。

例えば、「スキルレベルが上がると単価がどう変わり、給与にどの程度影響するのか」を説明できる状態にしておくことで、不透明感を軽減できます。

また、評価フィードバックを定期的に行い、現時点の評価と今後の改善ポイントを共有することで、エンジニアは前向きに成長を目指せるようになります。

まとめ

SESエンジニアの退職は、個人の意思だけでなく、企業の構造や制度、日々の運用が大きく影響しています。

人事・経営が主体となり、成長の道筋と評価基準を明確にし、継続的なコミュニケーションを行うことで、エンジニアが安心して働き続けられる環境を整えることが、離職防止と企業価値向上につながります。

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