客先常駐は評価制度が確立できない?新SES企業が伝えたいエンジニアの正しい評価方法

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客先常駐は評価制度が確立できない?新SES企業が伝えたいエンジニアの正しい評価方法

SES企業など客先常駐のエンジニアが多い企業では、エンジニアの正当な評価制度を確立することが難しく、人事担当者の悩みのひとつとなっています。エンジニアを正しく評価できる制度が整っていない場合、エンジニアの不満が溜まりやすく、モチベーションの低下につながってしまう可能性があります。

そこで今回は、客先常駐のエンジニアを正しく評価する方法やポイントを紹介します。

客先常駐という働き方でもエンジニアの正しい評価は可能

客先常駐の環境ではエンジニアを正しく評価することが難しいといわれていますが、新SES企業を中心に、適切な評価制度を運用できている企業も増えているため、エンジニアを正当に評価することは可能であるといえます。

正しい評価制度の確立は、エンジニアだけでなく他の職種の従業員に対しても正しい評価を行うことにつながります。これにより、全社員のモチベーション向上や、会社への信頼度を高めることができます。

現在の評価制度の問題点を確認して、評価制度の改善あるいは新しい評価制度の導入を検討しましょう。

客先常駐の評価が難しいといわれる3つの理由

客先常駐の評価が難しいといわれる理由は以下の3つです。

・上司や人事が業務を直接確認できないから

・評価者が業務やスキルを正しく把握する必要があるため

・稼働時間ごとの報酬形態であるため

それぞれ詳しく解説します。

上司や人事が業務を直接確認できないから

客先常駐のエンジニアは、評価の担当者が直接業務を確認しづらいため、適切な評価が行いにくいとされています。

一般的に従業員の評価は、担当業務の結果だけでなく、そこに至るプロセスや課題解決のために取り組んだこと、コミュニケーションの進め方、勤務態度なども加味される場合が多く、客先常駐では評価者が身近にいてこれらを細かく確認することはできません。

また、エンジニアの仕事ぶりや技術力に対するクライアントからの評判を参考にするケースもありますが、この場合はクライアントによって評価基準にバラつきがあるため、やはり公平な評価は難しいでしょう。

評価者が業務やスキルを正しく理解する必要があるため

評価の担当者が、エンジニアの業務内容やスキルのレベルなどを理解しなければならない点も、正しい評価が難しい要因となっています。とくに、評価者がエンジニア未経験の場合は、エンジニア業務への理解度が浅いため、正しい評価がさらに困難となるでしょう。

また、業務内容を理解している評価担当者の場合であっても、評価担当者が複数いると担当者ごとの知識レベルや業務内容への理解度にバラつきが生じ、エンジニアごとに評価がぶれてしまうことも考えられます。

どのようなスキルを持ったエンジニアでも、公正に正しく評価ができるよう、評価者はエンジニアとしての経験が豊富な人材を配置する必要があります。

稼働時間ごとの報酬であるため

SES契約の場合、報酬が稼働時間となるため、似た業務を行っていたとしてもエンジニアごとに報酬は変わってきます。そのため、エンジニアからすると「似たような業務を行っているのに、なぜ報酬が違うのか」と疑問を持たれやすく、正しい評価を行っていないと思われやすいです。

評価担当者にとっては、稼働時間を考慮することで、エンジニアの正しい評価を行うことは可能です。しかし、エンジニアに対して稼働時間や契約内容が異なることを話すなどのフォローをしないと、不満につながってしまう可能性があるため注意しましょう。

客先常駐のエンジニアを正しく評価するために導入してほしい評価制度

客先常駐のエンジニアを正しく評価するためには、さまざまな課題がある一方で、正しい評価を行っている企業は、以下のような制度を導入しています。

・エンジニアと面談を行い「評価シート」を作成する

・特定の目標設定を行い「達成度合い」で評価する

・社内に独自の「評価制度」を設定する

・「単価評価制度」を導入する

それぞれ解説しますので、自社に採用できるものがないか確認してみてください。

エンジニアと面談を行い「評価シート」を作成する

エンジニアとこまめに面談を行い、勤務状況や習得スキルの内容を確認することは評価を行う上で重要です。また、面談内容をまとめた評価シートを評価担当者間で共有することによって、複数人での評価が行いやすくなるため、正しい評価につながりやすくなります。

さらに、評価シートを作成しておけば、評価項目を「見える化」できるので、担当者ごとに評価基準がぶれてしまう可能性も減らせます。

評価シートは現在のものだけを確認するのではなく、過去の評価シートも分析し、評価項目などをあらためて精査していくことで、さらに質の高い評価シートとなるでしょう。

特定の目標設定を行い「達成度合い」で評価する

案件がスタートする際に目標設定を行い、達成度合いで評価するのも有効な評価手段です。あらかじめ目標を設定しておけば、実際にエンジニアの業務を確認できなくても目標の達成度合いを基準に評価できます。

また、エンジニア自身も目標を認識しているため、評価への納得度が上がるだけでなく、目標達成を目指すことでモチベーションアップにもつながるでしょう。案件に着手する前に良好なコミュニケーションを行い、エンジニア自身が納得する目標設定を行うことが大切です。

社内に独自の「評価制度」を設定する

社内で独自の評価制度を導入することも正しい評価を行う上で有効です。業務によって有効な評価制度は異なるため、他社の成功している評価制度をそのまま真似したとしても、成功するとは限りません。

たとえば、取引している顧客が少なく、顧客との連携を密に取れる場合は、顧客側が評価する制度を導入して成功している会社もあるでしょう。しかし、取引先が多い場合は、すべての会社と連携を取るのは物理的に難しいため、同じ評価制度を導入しても失敗してしまう可能性が高いです。

そのため、他社の評価制度や一般的に有効とされている評価制度を自社独自にアレンジすることが大切です。

また、評価制度の内容を更新、改善する際にはエンジニアとの共有も忘れずに行いましょう。エンジニアとの共有を怠ると、評価基準が不明瞭になるため、不満につながりやすくなります。

「単価評価制度」を導入する

単価評価制度とは、案件ごとの単価を公開し、単価金額に応じた昇給や賞与を行う評価制度です。

単価を基準とした評価のため、公平性が高く、案件の単価や還元率などの重要な情報が事前に公開されるので、エンジニアが評価に対して納得してもらいやすい制度といえます。

また、高いスキルや技術を身につけることで、より高い単価の案件に挑戦することができ、それが直接評価につながるため、モチベーションが高い状態を保ち続けやすいです。

客先常駐のエンジニアを正しく評価できる具体的な評価基準

客先常駐のエンジニアを正しく評価するためには、評価基準を明確にしておく必要があります。具体的な評価基準として設定したい項目には、以下のものがあります。

・技術的なスキルと能力

・貢献度と成果

・コミュニケーション能力

・問題解決能力

・自己成長と学習能力

それぞれ詳しく解説します。

技術的なスキルと能力

エンジニアとしての技術的な知識やスキル、プログラミング言語の理解度、アルゴリズムやデータ構造への理解などが評価基準となります。

エンジニアはチーム単位で業務に臨む場合が多いため、成果物のみを評価基準としてしまうと、エンジニア個人の能力を正しく評価できません。

また、技術的なスキルや能力の有無は、目標達成や達成までの工程にも大きく影響を及ぼすため、結果的に目標に関する評価もしやすくなるでしょう。

実務での作業内容や資格の取得状況、また研修会や勉強会の参加状況をとおして、スキルや知識を確かめることをおすすめします。

貢献度と成果

エンジニアのプロジェクトへの貢献度や成果も重要な評価点のひとつです。納期の達成度、品質の向上、問題解決能力、効率的なコーディングなど、実際の業務における成果はとくに重視されるでしょう。

ただし、貢献度や成果を評価する際は、案件としては成果がでていないとしても、すぐにエンジニア個人の評価を下げないように注意が必要です。エンジニアはチーム単位でプロジェクトに取り組むため、成果だけで判断してしまうとエンジニア個人の働きを正しく評価できなくなっていまいます。

正しく貢献度を把握するためにも、エンジニアのチーム内での立ち位置と役割を明確にし、貢献度と成果に対する評価点を確認しやすくしておきましょう。

コミュニケーション能力

エンジニアは単独作業が多いと思われがちですが、チーム単位で業務に取り組む場合が多いため、円滑なチームコミュニケーション能力も評価点のひとつです。とくに、管理職では部下のマネジメントも行う必要があるため、コミュニケーション能力に対する評価の比重も重くなりやすいです。

プロジェクトの進捗状況に問題がないかを確認したり、客船常駐先の担当者からコミュニケーション能力について聞き取りをしたりして能力を確認しましょう。また、クライアントからコミュニケーション面で貢献できているかを確認し、プラス評価をするかの判断をおすすめします。

問題解決能力

エンジニアは問題解決のスキルが求められます。

仕事を進めていく上でトラブルの発生を避けることは困難であり、その都度高い問題解決のスキルが求められるのです。また、プログラムの問題点やバグなどをいち早く見つけ出す技術も求められます。

そのため、複雑な問題に対して、適切なアプローチや解決策を見つける能力、創造性やイノベーションの発揮が主な評価基準となります。エンジニアと面談を行い、案件中に発生した問題とその解決方法を聴取しましょう。

その後、可能であればクライアントの担当者とすり合わせを行い、評価に組み込みましょう。

自己成長と学習能力

IT技術は常に進化し続けているため、エンジニアの自己成長と学習能力は欠かすことができない要素です。

どれほど優れたエンジニアであったとしても、常に学習し続ける意識を持たなければ、目まぐるしい技術の進化についていけなくなってしまいます。また、新しい技術の獲得はエンジニア自身のスキルアップにもつながるため、より高度なスキルが求められる案件を受注してもらえる可能性も高くなります。

自己成長と学習能力の評価点としては、新しい技術やツールの習得、勉強会や研修への積極的な参加、自己啓発の取り組みなどが、基準となりやすいです。

客先常駐のエンジニアを正しく評価するための3つのポイント

客先常駐のエンジニアを正しく評価するためのポイントは以下の3つです。

・明確かつ第三者からわかりやすい評価項目を設定する

・エンジニアに正しく評価内容を共有する

・ひとつの目線からの評価に偏っていないか確認する

それぞれ詳しく解説します。

明確かつ第三者からわかりやすい評価項目を設定する

評価項目は明確かつ第三者からわかりやすいものを設定しましょう。評価内容がわかりにくかったり、評価項目が非公開だったりすると、エンジニアにとって評価内容が不明瞭になってしまうため、不満が溜まりやすくなってしまいます。

また、わかりやすい評価項目にするのと並行して、常に業務内容に最適化した評価項目となっているための定期的な見直しも重要です。案件内容やエンジニアの成長度合いによって、どのような項目を評価するべきかは変化するため、定期的に評価項目を見直してより洗練された評価項目の設定を目指しましょう。

エンジニアに正しく評価内容を共有する

エンジニアに行った評価を正しく共有する場をつくることも大切です。

1対1の面談を行い評価内容を説明することで、評価された部分と足りなかった部分が把握できるため、エンジニアの納得につながります。また、エンジニアが納得いかない部分もヒアリングできるため、不満点の解決や次回以降の評価制度の改善にもつなげられるでしょう。

とくに所有することでプラス評価されるスキルや技術に関しては、エンジニアに共有することでスキル向上のモチベーションにつながる場合があるため、丁寧に説明する価値が高い項目といえます。

ひとつの目線からの評価に偏っていないか確認する

評価を行う際は、人事からの目線だけではなく現場やエンジニア本人の目線も考慮することが大切です。人事からの目線だけでは、人事がエンジニア未経験だった場合に技術や能力に対する評価に不満が生まれやすくなってしまいます。

そのため、現場やエンジニア本人からの目線も取り入れることで、エンジニアにとって正当な評価制度につながります。どれかひとつの目線に偏ってしまうと、評価に公平性がなくなり、評価対象のエンジニアから「正しい評価を行われていないのでは」と思われてしまうため注意しましょう。

正しい評価を行うためには定量評価と定性評価のバランスが大事

評価内容には「定量評価」と「定性評価」の2種類があり、正しい評価を行うためにはこの2つのバランスを保つことが大事です。

それぞれの評価について、内容や特徴を見ていきましょう。

定量評価とは

定量評価とは、数値化できるものを評価基準として客観的に評価する手法です。具体的にはプロジェクトの達成度合いや、具体的な作業工数などがあげられます。客観的な数字をあげて評価するため、目標達成の有無がわかりやすく、エンジニアが評価に納得しやすいというメリットがあります。

ただし、チームで動くプロジェクトの場合、数値で表せられない貢献部分も多いため、定量評価のみでエンジニアを評価するのは避けましょう。

定性評価とは

定性評価とは、数値化が難しいものについて評価を行う手法です。具体的には、エンジニアのモチベーションや判断力、問題解決能力、コミュニケーションスキルなどが評価基準となるでしょう。

数値化できないため、定量評価と比較すると明確な基準を設けるのが難しいですが、適切な評価項目を設定できれば、エンジニアのモチベーション向上に大きく貢献します。ただし、その性質上、項目内容が不明瞭となりがちであるため、基準や評価内容の明確化を行い具体的にエンジニアと共有できなければ、エンジニアからの不満が生まれやすい点はデメリットです。

どちらかに偏ると公平性を欠きやすくなる

定量評価は数字化できるものを評価するため、結果だけが評価の基準となってしまいやすいです。そのため、定量評価を重視しすぎると、目標達成までの過程で可視化が難しい貢献をした社員の評価が低くなってしまいます。

逆に定性評価を重視しすぎると、結果を残した社員を正しく評価できません。数字という明確な評価基準が存在しないため、評価の難易度が高くなってしまう点もデメリットといえます。

つまり、どちらかに偏るのではなく、自社の業務に合わせた正しいバランスで評価制度を調整することが公平な評価を行うために大切なのです。

エンジニアが満足する評価を実現しやすい新SESとは?

エンジニアが満足できるような評価を目指すのであれば「新SES」企業での取り組みが参考になります。新SESでは、エンジニアが働きやすい労働環境を目指しており、評価制度もエンジニア目線のものが採用されています。ここでは、どのような制度を導入しているかを詳しく紹介します。

新SESは単価評価制度のため報酬設定が明瞭

新SES企業の代表的な評価制度に「単価評価制度」があります。案件選択時点での単価を公開し、エンジニア自身が単価の価格を確認した上で業務を行えるのが特徴です。そして、案件の単価額がそのまま報酬に直結します。

そのため、評価を行う際にエンジニアが不満を持つ可能性が低いというメリットがあります。

エンジニアとしては、案件提示時に複数の案件の単価を比較でき、自身が受ける案件の評価がわかるため、業務中に評価について不満を持たれる可能性が少なくなりやすいです。また、不満が発生した場合も、具体的な数字を用いて説明ができるため、明瞭な評価基準の説明も行えます。

単価評価制度は、高いスキルや実績が求められる案件であるほど評価が高くなりやすいため、スキルアップのモチベーションを維持させやすい点もメリットです。

エンジニア自身が案件を選択できるため不満が溜まりにくい

新SESでは「案件選択制度」を採用しています。案件選択制度とは、案件を決める際にエンジニアが現時点で受注できる案件を開示し、その中からエンジニアが案件を自由に選択できる制度です。

エンジニア自身が案件を選択できるため、案件に対する不満が溜まりにくく、高いモチベーションで業務に望めます。案件の情報も開示されているため、案件のミスマッチが発生する可能性が極めて低い点も非常に大きなメリットといえるでしょう。

また、先ほどの単価評価制度と同時採用している場合、評価内容も鮮明でわかりやすいため、エンジニアの不満や企業への不信感を減らすことが可能です。

客先常駐のエンジニアの評価方法にお悩みの方にFairgrit®の活用がおすすめ

客先常駐のエンジニアを正しく評価するには、適切な評価制度や評価基準を取り入れるだけでなく、定量評価と定性評価のバランスにも注意する必要があります。また、新SES企業での取り組みを参考にすることで、エンジニアが満足する評価を実現しやすくなるでしょう。

さらに、SES企業の場合は、案件に着手しているエンジニアのスキルシートの管理や、業務状況の確認を常に行うことが大切です。もしも、客先常駐のエンジニアの評価や管理に悩んでいる場合は、Fairgrit®の導入を検討してみてください。

Fairgrit®は、エンジニアごとの案件内容や成績を記録でき、記録した内容を全社員で確認できるため、適切な評価を行うための情報共有が可能となります。

SES企業の業務改善に大きく貢献できるため、業務改善を目指している企業はぜひFairgrit®を導入してみてください。

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