この記事は Agent Grow Advent Calendar 2025 の記事です。
免責事項:記事の内容は筆者の事例によるものです。ご自身の健康に関することは必ず専門医の診察・診断を受けて下さい。
1.粉瘤とは
これを読んでる読者のみなさんは粉瘤をご存知だろうか。
日本形成外科学会のHP(https://jsprs.or.jp/general/disease/shuyo/hifu_hika/funryu.html)には下記のように記載されている。
「粉瘤(アテローム・表皮嚢腫)とは皮下にできる良性腫瘍で、皮膚の上皮(表皮や外毛根鞘)が皮内や皮下に袋状の構造を形成したもので、半球状の隆起として触れることが多いです。袋の内側が上皮ですので、本来は外に脱落するはずの角質(いわゆる垢)や皮脂が粥状の内容物として袋内に蓄積し、少しずつ大きくなっていきます。俗に『脂肪のかたまり』などといわれますが、実は脂肪組織ではなく、皮膚の老廃物のかたまりで、腫瘤の中央にしばしば見られる小さな黒っぽい開口部から、悪臭を伴う内容物がでてくることがあります。」
つまりは皮下に老廃物が溜まったものなのだが、ただそこにあるだけならば特に害はないことも多い。
しかし、この粉瘤は時として宿主に害を及ぼすことがある。
それでは筆者の身に何が起こったのか、そしてどのように対処したのかを次項から解説していく。
2.突然の痛み
初めに自覚症状が起こったのは今年の9月頃、突然左足のふくらはぎの上部が痛みだした。
よく見てみると患部がものすごく腫れていた、それはもうとんでもなく。
しかもふくらはぎに力がかかるのか歩くと痛い。
これでは日常生活もままならないので早速近所の皮膚科を受診した。
皮膚科で診察を受けたところ、粉瘤と診断を受けた。
そこの病院では切除できる設備がないのと、その時点では感染を起こして腫れていたのもあり
この時は薬だけもらって帰宅した。
帰宅後、その日の夜に腫れていたところから膿が出たためひとまず痛みと腫れは治まった。
しかし、これは根本的な解決ではなく再発の可能性があったため、ひと思いに粉瘤を切除することを決意。
後日同じ皮膚科にて切除したい旨を医師に伝え、最寄りの総合病院の形成外科に紹介状を書いてもらった。
3.切除
紹介状をもらった後、予約を入れて形成外科を受診した。
切除は手術になるため、術前の診断と検査が必要になる。
診断は患部の状態を確認するだけなので特筆することはない。
術前検査は血液検査を行う、今回は局部麻酔による日帰り手術なので
そこまで大掛かりな検査は行わない。
あとは術前の説明と同意書への署名を行い、手術の予約を入れてこの日は終わった。
今回は緊急では無いこともあり、手術は1ヶ月後となった。
そして1ヶ月後、いよいよ手術本番である。
病院に向かい、まずは受付を行う。
そして術衣に着替える、この辺りの流れは病院によって異なるので
各自必要な手順をよく確認すること。
準備が完了したら手術室の待合で呼ばれるまで待つ。
呼ばれたら名前と手術を受ける患部の箇所を聞かれるので返答し、手術室に入る。
今回はふくらはぎの上部の切開なので、手術台にうつ伏せになる。
この辺りの向き等は患部がどこにあるか、術式は何かなどで変わる。
粉瘤の切除は主に二種類の術式があり、患部の大きさが一定より小さい場合や
患部が顔にある等、傷跡を残したくない場合は患部を上からくり抜く方式を取る。
今回は患部が一定以上に大きかったのと、場所がふくらはぎ上部だったこともあり、
くり抜きではなく患部の周りを切開して内部の粉瘤を切除する方式となった。
なお、手術台につく時BGMを流すかどうか聞かれた。
どうやら手術中に好きなBGMを流すことができるらしい、聞くと人によって色々な曲を流すとのこと。
筆者は特にBGMは必要なかったため何も流さず。
手術台についたらまずは麻酔からである。
今回は局部麻酔なので点滴は行わず、身体管理は最低限で、患部に直接麻酔薬を注射する。
麻酔が効いてきたらいよいよ切開である。
さて、これをご覧の読者の中に局部麻酔を受けたことがある方はおられるだろうか。
受けたことがある方はわかると思うが、局部麻酔は痛みは無くなるが、触覚は無くならないのである。
意識下で切開を受けたのは人生で初めてだったため、感覚に慣れるまではかなり緊張した。
しかし慣れてしまえばなんてことはない、切開した患部を電メスで焼き切られるのをただ待つだけである。
手術が終わればあとは着替えて支払いを終えて帰るだけである。
痛み止めが処方されるのでしばらくは服用しておく。
費用は保険適用の3割負担で数万円ほど、いつ足が腫れて
歩行に支障が出るのかわからない爆弾を抱えることを考えれば安いものである。
4.術後の対応
さて、手術が終わればそれで終わりではない。
傷口がきちんと治っているかの経過観察を何ヶ月かは行う必要がある。
その人の体質によっては傷口がケロイドになったりする場合がある。
その際はまた別の対応が必要なため、経過観察を行うのである。
さて、筆者の場合だが…なんと傷口がケロイドになってしまった。
筆者は今回とは別の箇所がケロイドになったことがあり、どうも体質的にケロイドができやすいようだ。
ケロイドができてしまった場合は患部へステロイドの投与が必要になる。
通常このような場合は注射で患部に直接投与するのだが、昨今の一部医薬品の供給不足により
今回は注射ではなくステロイドの湿布薬を患部に継続して貼ることで投与することになった。
5.終わりに
今回は筆者に粉瘤ができ、どのように対応したかの一部始終を紹介させてもらった。
粉瘤は見た目の似ている病態が複数存在し、確定診断には専門医による鑑別が必要となるため、
それらしい症状で困っている場合は必ず近くの病院を受診し、医師による診断を受けることが肝要である。
また、総合病院等の大病院は紹介状無しで受診すると非常に待ち時間が長くなったり、最悪受診を拒否される場合もあるため
まずは近くの皮膚科・形成外科の受診を行うことを強く推奨する。
この記事の内容が読者諸君の悩み解決の一助となることを願う。