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新米マネージャーがかかる○○症候群

『マネージャーの仕事』の難しさ

『マネージャーの仕事』は、簡単なものではありません。

その要因はいくつかあるかと思いますが、『他者を通して物事を成し遂げなければならない』という一言に集約されるのではないでしょうか。

今までは自分がこなしていた業務を、『部下』という他者を通じてこなさなければならない。それこそが『マネージャーの仕事』の難しさであり、醍醐味とも言える部分です。

今回は、私の実体験を交えながら、これからマネージャーの職に就く皆さんが罹りやすい『症候群』についてご紹介したいと思います。

自分でやった方が早い症候群

新米のマネージャーがもっとも犯しやすい過ちといえば、『マネージャー自身がプレイヤーとして動いてしまう』という点でしょう。

言うなれば、『自分でやった方が早い症候群』。

私自信、20代後半で始めてマネージャーを経験したのですが、部下にタスクを振らずに自分で抱え込んでしまったことがあります。その当時は『みんなのため』との思いで頑張ったのですが……。

その思いは裏目に出て、自分自身が潰れそうになってしまっていました。今思い返してみると、まさに『一人相撲状態』。みんなに迷惑をかけてしまったなと、反省してます……。

では、当時の私を含めた新米マネージャーは、なぜプレイヤーとして動いてしまうのでしょうか?

『自分でやった方が早い症候群』を誘発してしまう要因について、いくつか挙げてみたいと思います。

自分でやった方が早いし、安心できる

その場にいる誰よりも自分の方が知識も経験もある……という場合、部下にやらせるよりも自分でやったほうが早いし安心できることでしょう。

しかし、それではいつまで経っても部下は育ちません。部下が成果を上げることすら困難です。マネージャーの立場における『成果』とは、プレイヤーであった時とは異なります。

部下の能力を最大限に発揮させ、部下自身に成果をだしてもらう。

これこそがマネージャーとしての『成果』なのです。

部下の力量を把握できている自信がなく、潰してしまわないか不安を抱えている

『部下に任せる』といっても、誰彼構わずに任せれば良いというわけではありません。

部下ひとりひとりによって経験も能力も違います。やる気も異なることでしょう。だからこそ、『誰にどのくらい何を任せるのか』というのをしっかり考えることが重要になってきます。

部下に任せる仕事は、何の苦もなくこなせるものではよくありません。逆に、荷が重すぎるものでもダメです。前者からは喜びも達成感も生まれませんし、後者は最初からあきらめや挫折感という負の感情を生んでしまいます。

各人にとって『ちょっと大変だけど、達成できる』というレベル——15〜20%程度のストレッチレベルを見極めて、そのレベルの作業を任せるということが重要です。

しかし、これは簡単なことではありません。

『各自のレベルを見極める』ことを難しいと感じたマネージャーは、往々にして部下に業務を振れなくなってしまいます。その結果、『自分でやった方が早い症候群』を発症してしまうのです。

もし、マネージャーであるあなたが部下に任せるかどうか迷ったとしたら……ぜひ部下に任せてみてください。

仮に失敗してしまったとしても、『任せすぎ』と『任せなさすぎ』のどちらの失敗の方が良いかと言えば、明らかに前者です。なぜなら、任せた結果であれば、仮に失敗であっても『人が育つ』という意味でベターであるからです。

仕事を頼みすぎて嫌われるかもという不安がある

マネージャーに抜擢されるということは、今まで上司や同僚だった人に業務を振るということを意味します。そのような行いは気が引けてしまう……そう感じる方もいらっしゃることでしょう。私自身、気持ちはわかります。

しかし、『気が引けている状態』というのは自分に矢印が向いている状態——自分のことしか考えていない状態であるといえます。

マネージャーとしては、広い視点でものを見ることが重要です。広い視点でものを見れば、『他者にタスクを振ることが、チーム全体のためになる』と考えられるはずです。

そもそもの話、マネージャーは『好かれなければならない』ということはありません。

もちろん『信頼』はされなければなりませんが、『嫌われること』を恐れてしまっていては真のリーダーシップなど取れないのです。

タスク量が多すぎて自分がプレイヤーとして動くしかない

マネージャーがプレイヤーとして動かざるをえないとしたら、それはタスク量が多くなってしまっているときでしょう。炎上しているプロジェクトなどではよくあるケースかもしれませんね。

そうなれば、マネージャー自身もプレイヤーとして業務を回さなければならない……と思うのはある種当然かもしれません。

……が、ちょっと待ってください。その前にできることはないでしょうか?

例えば、『徹底した業務効率化』。あるいは『増員の提案/調整』。『他部署へのヘルプ要請』なんてもの有効かもしれません。

マネージャーがプレイヤーを兼務するというのは、ある種最後の手段。その前にできることがないかをしっかりと考える。

それが『マネージャーの仕事』です。
 

チームの利益のために

マネージャーがプレイヤーとして動いていては、誰も幸せにはなりません。

特にマネージャーになったばかりの方は、『自分でやった方が早い症候群』に罹患しないようくれぐれもご注意ください。

次回は『マネージャーが自分でやった方が早い症候群を抜け出した後に犯しがちなミスとその対処法』をテーマに書いていきたいと思います。

河井 智也

河井 智也

Javaエンジニアとして2つのITベンチャー企業でキャリアを積む。
2013年2月、貿易商社に入社し、グループ会社の立ち上げに携わる。

2013年6月から同社の代表取締役に就任。
独自に編み出した『スカウト採用』を用いて、3年間で従業員1名から70名に拡大させる。

2016年4月に独立のため退任し、同年5月に株式会社エージェントグローを設立。
創業1年半で100名以上のエンジニアを採用し、会社は急成長。
面接実施人数は1500名以上、応募者の内定承諾率は80%を超えている。

「中小企業で働くITエンジニアの労働環境を変える」をミッションに掲げ、報酬・賞与の透明化と適正化、エンジニアに案件参画の決定権を与えるなどミッション実現に向けて取り組んでいる。

趣味は読書。ビジネス書を中心に2600冊以上を読破。

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